特定非営利活動法人 富山県防災士会

理事長 小杉 邦夫

 〜防災協働社会の実現にむけて〜

 

 日頃は、NPO法人富山県防災士会の活動に深いご理解とご支援を賜り、誠にありがとうございます。

 本会の活動は県内の地域防災力向上の一翼を担っており、関係方面から大きな評価を得るようになりました。このことは偏に会員の皆様お一人おひとりの地道な活動の賜と深く感謝申し上げます。

 

 この度の令和2年度通常総会及び特別講演会は新型コロナウイルス感染症拡大防止のため開催をやむなく中止とし、総会に付議すべき各議案については書面表決と致しましたところ、多数の会員から書面表決とご意見をいただき、誠にありがとうございました。

 

 さて、今年度の活動方針はSDGsとの関連付けを行いました。国連が定めたSDGsは、2030年までに達成すべき17の大きな目標と169のターゲットを掲げ、すべての国・企業・個人もが取り組む普遍的なもので、「誰一人として取り残さない」ことを理念としています。

こうしたSDGs「持続可能な開発目標」は防災士会の活動理念と合致するものであり、富山県防災士会の活動の中に取り込むこととしました。

 会員の皆様にはSDGsについて一層理解を深められ、防災士として活動に組み込まれますことを希望いたします。

 

 私たちは、この度のコロナ禍の中で、新たな感染に注意しつつ地域防災力の向上に向けた更なる防災活動を展開しなければなりません。地域の防災力を高めるには地区防災計画の策定は大変有効なのです。会員の皆様がお住いの地域において是非とも地区防災計画策定に関わっていただきたいと思います。本会ではモデル地区に対し支援プロジェクトチームでお手伝いいたします。

 

 新型コロナウイルス感染拡大したのを踏まえ、政府は本年5月末に防災基本計画改定の中で避難所の過密を抑えるなど「感染症の観点をとらえた対策は必要」と明記しました。今後は、従来の劣悪な避難所環境が一層改善の方向となるでしょう。

 一方、本会組織として、行政・関係機関・団体とも連携を深め、会員・賛助会員・連携団体の拡大を図り、透明性のある組織作りに努力したいと思います。

 また、これまで実施してきた会議や研修会の形式も変えざるを得なくなっていることにご理解を賜り、一部オンラインによる会議・研修会等開催の環境も整備することとしました。

 

 今日まで、多くの会員の皆様のご尽力に支えられてきましたが、この度の難局を会員の皆さんとともに乗り越え、本会が目指す防災協働社会づくりの達成に向けて、なお一層皆様のお力添えを賜りますようお願い申し上げます。

                                     令和2年7月